牧水の共箱の書
「山路なる野菊のくき の伸びすぎて踏まれつつ咲けるむらさきの花 牧水」
大正10年頃の牧水37才頃の揮毫です。
牧水の書で共箱はかなり珍しいです。
牧水と言えば酒!
明治18年宮崎県の生まれで父親は医者だったそうです。
北原白秋とは早稲田大学の同級生で、中林蘇水を加えた三人を早稲田の三水
大正9年に沼津市に引っ越して家を構える。
この頃、静岡県が進めていたた千本松原伐採の計画に反対し、反対運動の先頭に立ち、県に其の計画を断念させています。
揮毫活動は活発で朝鮮まで足を延ばしています。
文献によれば、一日、一升以上飲んだと有ります。
牧水の両親も大酒のみでその血を受け継いだのでしょうか。
朝起きて軽く一杯、気分が乗ってきたところで揮毫・・・
酒の歌も多く、
朝酒
昼酒
夕方の酒
夜の酒
独り酒の歌・・・約200首ほどに及びます。
『白玉の歯にしみとほる秋の夜の 酒は静かに飲むべかりけり』
『一杯を思いきりかねし酒ゆゑに けふも朝より酔ひ暮したり』
『飲むなと叱り叱りながら母がつぐ うす暗き部屋の夜の酒のいろ』
読んでると思わず吹き出してしまうのは私だけでしょうか。
牧水は揮毫の旅に日本全国を回ったそうです。
又、沖縄や朝鮮までも揮毫の旅に行ったそうです。
牧水の揮毫で特に人気が有るのは次の歌です。
「幾山河越えさり行かば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく」
「かんがへて飲みはじめたる一合の 二合の酒の夏のゆふぐれ」
「しら鳥は かなしからずや そらの青海のあをにもそまず ただよふ」
弊社には三点とも(掛け軸)入荷し販売しました。
若山牧水の初版本や直筆の手紙(書簡)掛け軸の査定や鑑定買取の
ご相談いつでもお受けして居ります。
ただ、「しら鳥は かなしからずや・・・」は、なかなか見る事がなく後にも先にもたった、一度だけの入荷でした。
牧水は、石川啄木と仲の良い友達で啄木の臨終に家族以外では牧水だけが立ち会っています。
又、北原白秋とも仲が良く二人で夜明かしで飲んだ事が何回もあるそうです。
若山牧水の掛け軸や手紙書簡の買取りのご相談お気軽にご連絡ください。
TEL 0120-603-347
にし古典館