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春画 枕絵 春本 枕本 艶本

日本での春画は江戸時代の初期頃が始まりと言われています。
描写法は、やや現実的ではなく殆どが、陰部をわざと大きく脈々と描いていました。
当時、日本に来ていた外国人は春画を見て「日本人男性の”一物” は、こんなにも立派なんだ・・・」と羨ましがったと言います。
初期の頃は墨摺りの一色でしたが、極彩色の春画は寛政のころから本格的に登場したようです。
呼び方は様々で、春本から秘画、枕本、枕絵、艶本、戯画、春画、猥本、浮世絵、あぶな絵、笑い絵・・・など

梅好閨乃傳染香
不器用又平(歌川國貞)が天保12年に出版した有名な春画。
摺り、色、状態の良い春本です。


 幕府の取り締まりで通常の形では出版が出来ないため、絵師や版元などが分からないように隠号など使い、いわゆる奥付ページなどは最初から作らずに出版されています。幕府としても誰の作品か特定できないため取り締まる事も出来なかったようです。

どこからも規制や制限また検閲を受けない・・・。絵師や作者は自身の芸術を自由な感覚で思うままに世に発表する事ができたわけです。
一説によると、浮世絵の最高の技術が凝縮されたのが春画と言われています。有名な絵師を含め、殆どの浮世絵師が手掛けたようです。
現代の様に多様化された娯楽が無かった時代には、貴重な存在だったと思います。
技法は様々で、紙や絹に肉筆で書いた折帳や軸装。また和本仕立てに木版で墨摺りや極彩色摺り。陶器や根付などにも多くみられます。

 


春情肉婦寿満 歌川国貞画 1838年
猿猴坊月成 作
歌川国貞は自作の春本の陰号に不器用又平または婦喜用又平を使用しています。
国貞の人気は絶大で中でも「花鳥余情 吾妻源氏」は歌麿の絵本笑い上戸、北斎の萬福和合神 と共に特に評価の高い作品となっています。

明治期の絹本春画 折帖仕立てで全12画入り

 


富岡永洗の「八雲の契り」
永洗は、明治時代初期の浮世絵師で教科書の挿絵や雑誌文芸倶楽部の口絵や、美人画など数多くの作品が有ります。


江戸時代後期の枕本


河鍋暁斎の枕絵

大きさは17  ×  8 センチで、2枚合わせになり、裏も木版刷りの絵が描かれています。非常に珍しく、ち密な版画になっています。

 


江ノ島寄御新造、浅草市寄おいらん、上野帰り寄席茶
屋娘、年始寄席女大夫・・・ほか

 


渓斎英泉 寛政3年-~嘉永元年
江戸後期の浮世絵師(隠号は淫斎白水、淫乱斎

江戸時代の浮世絵師の中でも評価の高い渓斎英泉の春画
「艶本美女くらべ」


喜多川 歌麿の「絵本笑い上戸」の下巻

喜多川 歌麿 宝暦3年~文化3年
浮世絵師の中でも最高峰ともいわれる浮世絵師の中の浮世絵師

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